介護保険最新情報vol.718

平成30年度厚生労働省老人保健健康増進等事業(介護現場におけるハラスメントに関する調査研究事業(実施団体:株式会社 三菱総合研究所))において、介護事業者向けの「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」が作成されましたのでお知らせします。作成にあたっては、全国ホームヘルパー協議会の神谷洋美会長が委員として参加しました。

マニュアルの作成にあたって、介護現場におけるハラスメントの実態等を把握するために実施された調査から、訪問介護事業所に勤務する職員のうち、身体的暴力や精神的暴力、セクシュアルハラスメントなどのハラスメントを利用者から受けた経験のある職員は50%、家族等から受けた経験のある職員はは17%にのぼることがわかりました。この1年間(平成30 年)で見ても、利用者からのハラスメントを受けたことのある職員は33%となっています。

利用者からのハラスメントの内容をみると、訪問介護では、「精神的暴力」が81%と最も多く、ついで「身体的暴力」42%、「セクシュアルハラスメント」37%が続いています。

マニュアルでは、介護現場におけるハラスメント対策の基本的な考え方として、事業者は、ハラスメントを労働環境の確保・改善や安定的な事業運営のための課題と位置づけ、組織的・総合的にハラスメント対策を講じる必要があるとしています。また、職員による介護サービスの質的向上に向けて絶えず取り組む必要があることも強調しています。

しかし、個々の事業者だけでは、原因や態様・程度が多様なハラスメントに適切かつ法令に即して対応することは困難です。このため、医師等の他職種、法律の専門家、行政(保健所・地域包括支援センター)、警察、地域の事業者団体等とも必要に応じて連携しつつ、ハラスメントに毅然と取り組むことが必要とマニュアルでは指摘しています。

ほかにもマニュアルでは、事業者によるハラスメントに対する具体的取り組み方策が記述されていますので、ぜひご覧ください。

介護保険最新情報vol.718
「介護現場におけるハラスメント対策マニュアル」について
ksvol718.pdf
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